> topaz「デフォルトの手順」でTopazが起動します。 「デフォルトの手順」とは起動時に、Topazスクリプトである"inittopaz"を処理することを指します。
Topazのコマンドライン書式は一般に、
topaz [-options] [topazscript] [arg1 arg2 arg3 ...]であり第一引数(topazscript)はTopazスクリプトを指します。 topazscriptが指定された場合起動時に直ちにtopazscriptが実行されますが、省略された場合inittopazが実行されます。 inittopazはframeオブジェクト(及びその子オブジェクトであるaxisオブジェクト)の初期化、各種設定、ビューアの起動を行なった後、CUIメニューを起動します。
また標準でtopazスクリプト"d"及び"g"が添付されています。 これらはそれぞれ数値データ、グラフデータを読み込むためのものです。 以下のように用います。
> topaz d data1.dat data2.dat data3.datこの書式は3つの数値ファイル"data1.dat"、"data1.dat"、"data1.dat"を読み込み、グラフ表示します。 ここで第2引数"data1.dat"はtopazスクリプト"d"の第1引数にとして扱われることに注意して下さい。 つまりTopazスクリプトの後の引数は全てTopazスクリプトの引数として渡されます。 これはスクリプト"d"に限らず他のスクリプト一般についても言えることです。
> topaz g graph.tpzこれはグラフファイル"graph.tpz"を読み込んで起動する場合の書式です。 スクリプト"g"はだだ一つの引数のみ受け入れます。
> topaz g graph1.tpz graph2.tpzの様に入力しても、"graph2.tpz"は無視されます。
メニューはポップアップ形式ですので直観的に分かりやすいですが、効率的なメニューの操作方法については、cui operationを一読してください。
Topaz起動直後の画面(Linux)
ターミナル下半分の画面は「メッセージエリア」と呼ばれ、Topazシステムからのメッセージを表示します。 このエリアはスクロール可能であり、"["及び"]"キーで、スクロールダウン、アップが行なえます。 このエリアはターミナルの行数に依存して拡大されます。 メッセージエリアを広く取りたい場合、cui.rcでメニューエリアを小さく設定するか、起動前にターミナルの行数を大きくしておいて下さい。
現在のところTopaz起動後にターミナルサイズを変更してもメッセージエリアの広さを変更できません。 またこの場合画面が乱れることがありますので注意して下さい。
Topazを起動すると、別ウインドウとしてビューア(tpvview)が起動します。 ビューアはグラフイメージを表示するためのものです。ビューアは inittopazスクリプト内で起動されます。スクリプト内で
open(V0, "| tpvview -x10 -y20 -w500 -h700 -tV0 -c2");と記述することで、画面位置(10,20)に(ウインドウ幅/高さ)=(500 dots/700 dots)のビューアを起動させることができます(ウインドウマネージャによってはうまく行かない場合もあります)。 また-t、-cオプションはそれぞれビューアのキャプション、色数を示します。詳細は本マニュアルのリファレンス部を参照して下さい。
注)WIN32版では、ビューアは"wtpvview.exe"です。"wtpvview.exe"にオプション"-c"はありません。
ここでもう一度ビューアの起動スクリプト、
open(V0, "| tpvview -x0 -y0 -w500 -h700 -tV0 -c2");について考えてみます。この記述はビューア(tpvview)をパイプを通じて起動し、これをファイルハンドル"VO"に結び付けることを意味します。 言い替えるとビューアはTopazとは別プログラムですがパイプで繋がれており、このパイプを通じてプロセス間通信ができると言うことです。スペースキーを押したときのビューアの再描画は、ファイルハンドル"V0"を用いて、以下のようなスクリプトで実現されています。
$graph->paintall(V0);つまりTopaz本体は、グラフイメージをさきほど獲得したファイルハンドル"V0"に流し込んでいるわけです。このようなファイルハンドルを通じたプロセス間通信は、データの印刷などでも用いられます。この点については、後に詳しく触れることとします。