グラフの装飾

partsの種類

 グラフに装飾を行なうための、テキスト、図形を総称してpartsと呼びます。 partsには以下の数種類が用意されています。
  text:       テキスト
  line:       線分
  polyline:   折れ線
  rectangle:  矩形
  ellipse:    楕円
  cutline:    カットライン
  legend:     凡例

partsの入力

 さて、これまで編集してきたグラフには、x軸、y軸のcaptionがありません。 次にpartsのtextを用いてこれらcaptionを作成して行くことにしましょう。

 partsの入力には"Parts | 追加"を選択します。 partsの種類を聞かれますのでtextを選択して下さい。 以下のtextのスタイル設定画面が開きます。
 
 


 ここでTextを選択し、"VOLTAGE (mV)"と入力して下さい。 また、サイズを400に、フォントをHelv.-Bとしてください。 この設定によりフォントサイズは400/20=20pointsになり、フォントはHelvetica Bold体になります。 入力が終了したら、ESCキーを押してください。 以下のように画面が変化し、テキストオブジェクトの移動画面になります。
 


 またビューアには、下図のようにテキスト位置が点線の矩形で表示されます。


 この状態で、キーボードによりテキストの位置調整を行います。 移動には矢印キーも用いることができますが、emacs-likeなキーバインディングも使えます。このテキストはX軸に対するcaptionであるため、X軸中央部よりやや下の位置までテキストを移動します。 テキスト移動を速やかに行いたい場合、スペースキーを押すことで1キーストローク当りの移動量が大きくなります。 もう一度スペースキーを押すことで元の移動量に戻りますので、スペースキーを押して大まかな位置を決めた後、もう一度スペースキーを押して細かな位置調整を行うと良いでしょう。 位置が決定したら、リターンキーを押してください。ビューアの再描画により、以下のようなグラフが表示されます。
 


 次にY軸のcaptionを作成するわけですが、X軸captionをコピーして始めた方が効率的です。 "Parts | 一覧"を開いてください。以下のようにpartsの一覧が表示されます。


 先ほど作成したX軸captionのテキストのS欄に*がついていることを確認して下さい。 この*はこのオブジェクトが選択状態にあることを意味します。 ESCキーで一覧表示から戻り、"Data | 複製"を選択します。 「選択されたpartsを複製しますか」と問い合わせがあります。 「選択されたparts」とは、S欄に*が立っているオブジェクトのことであり、今の場合はX軸captionのことを指します。 問い合わせにyで答え、再び"Parts | 一覧"により、partsの一覧を以下のように表示します。


 オブジェクト数が2つになり複製が生成されたことが分かります。 また新しく生成されたオブジェクトのS欄に*が立っており、選択状態にあることが分かります。 *が立っていない場合、新しいオブジェクトにカーソルキーを合わせ、スペースキーを押して*を立ててください。 新しいオブジェクトが選択状態であることを確認できたら、ESCで一覧を終了してください。

 次にy軸のキャプションのためのテキスト修正を行います。 "Parts | スタイル"を選択してください。 Textのスタイル設定画面が開きます。ここでTextを選択しCaptionとして、"Current (\265A)"を入力します。 ここで"\265"は文字を表現する8進数であり、"\265"はμを表します。 8進数の一覧は、Topazのパッケージのsampleディレクトリ中のstdfontset.tpz(標準フォントセット用)、symbolfontset.tpz(シンボルフォントセット用)にテーブルがありますので、参照してください。 また、y軸のcaptionとして用いるため、角度を90としてください。 設定が終了したらESCにより設定画面を終了します。

 次に"Parts | 移動"によりテキストの移動を行います。 y軸のcaptionですのでy軸の左側に移動してください。 以上の操作で以下のようなグラフが得られます。



Coffee break

 チュートリアルで扱うtext以外にも、partsにはline、polyline、rectangle、ellipse、cutline、legendなどがあります。
 

partsの入力

 line, rectangle, ellipseの入力の場合、開始点と終了点の位置でリターンキーを押します。終了点が確定した段階で、入力は終了します。

 polylineの入力は、各ノードの位置でリターンキーを押し、ノードの確定を行ないます。 最終ノードをリターンキーで確定したら、"@"を押して入力を終了します。
 

parts属性の変更

 既に入力済みのpartsの属性を変更するには、"Parts | 一覧"で変更するpartsを選択します。 次に"Parts | スタイル"で属性を変更することができます。 ここで変更した項目は選択されている全てのPartsに対して行なわれることに注意して下さ い。

partsの移動、変形

 "Parts | 一覧"で変更するpartsを選択します。 移動の場合は複数のParts選択が可能ですが、変形の場合は1つのPartsを選択して下さい。 Partsの選択後、"Parts | 移動"により、Partsの移動が可能です。 また"Parts | ノードの変更"でPartsの各ノードの変形が可能になります。 ノードの選択は、"n"(次ノード)、"p"(前ノード)で行なえます。

テキスト書式について

 Topazではテキスト中に制御コードを埋め込むことにより、ギリシャ文字、上付き、下付き等のテキストを表現することができます。 詳しくはリファレンス部を参照して下さい。ここでは、若干の例を上げるどどめます。
   10^2              102
   10^2|cm           102cm
   x_i|+1            xi+1
   #Gb#F-version     β-version
   100\305           100Å
 このようにsuperscriptは"^"、subscriptは"_"で表します。 またsuper/subscriptからの復帰は"|"で行ないます。 greekは#Gで表し、#Fで通常フォントに復帰します。 \xyzは8進数でテキストを表現し、エンコーディングはiso8859-1に従います。 standard font及びsymbol fontのエンコーディングに付いては、それぞれ添付のサンプルファイル"stdfontset.tpz"、"symbolfontset.tpz"を参照して下さい。